さあ・練習始め

さあ・練習始め

おゝ、同志よ、あゝ、階級的同志よ、「同志といふ呼び名をいつかふんだんに使ひ合つたね」「あれは一体、何時のことだつたけね」あの時は君と僕とは同志であつた、だから文章の上でも日常生活の上でも同志よ――客観的状勢は――。とむちやくちやに盛んに言つたものだ、そして今、客観的状勢はどうしたね、客観的状勢は、我々の文章や言葉の中から同志といふ言葉をケシ飛ばしてしまつたのさ、意気地なしの自由人よ、強さうであつても 空で爆音がきこえれば結局は森林帯《ジャングル》に逃げ込む ヱチオピア土民軍のやうなものだ、組織的で科学的なヽヽヽヽヽに負けるのだ、「同志」はてな、「階級」はてな、どつちも聞いたやうな言葉だがとあのころの文学的勇士が いまはケロリと白つぱくれた顔をして省線電車の中で 折カバンをもてあそびながら、昔の同志はけふ私を あか[#「あか」に傍点]の他人のやうに取扱つた、君は立派な健忘症だよ、だが私は忘れることができない――タワリシチ――ボリシェビイキ――ロートフロント

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