多少の埃は

心のデリカシーは地獄の責苦、蹴られてたほれる最後まで国民は生活と戦つてきた、訓練は意志を生みだした国民は新しく冷酷といふことをおぼえたのだ兵士が三間をきに車道に立つ、田舎の籾摺機の傍を離れてたつた今、都会へ馳け付けてきたといつた、正直さうな顔の少年兵士よ、お前は何故しつきりなしに体を動かすのか、退屈な筈がないのに、私はこはごはよりそつて銃剣の先にオーバーの袖をふれて見る、兵士はオーバーに眼をやり私は剣の先に眼をやる兵士と私とは小さな実験をやつてゐるやうだ、私につづく人々の群も、つぎつぎと私のしたやうにオーバーを剣にふれて見ながら通つてゆく少年兵士は剣をはげしく後に引く、群集は驚いて飛びすざる、騎馬将校が道路を横切つてはしつて行つた。

多少の埃は

真理はいつも私にとつては軽快さ、――私が暗い[#ここから2字下げ]

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