十一月十三日(日曜)

[#1字下げ]十一月十三日(日曜)[#「十一月十三日(日曜)」は中見出し] 宝塚川万の朝である、食事、心得てゝハムエグスだ。座へ出ると昼は大満員、よく笑ふこと/\。昼の終り、梅田地下の天ぷらやへ入り、サギにかゝり、大ボリにボられて奮慨す。座へ帰る、夜も大入満員。わんわと受ける。ハネると、京都へ。京都の親分吉野といふのゝ顔を立てるため、名前も出さずに、朝日会館へ明日昼顔を出さねばならないことになり――いきさつ色々あれど、くだ/″\しければ略す。――山野・サトウ・柳と揃って下河原の宿屋へ落ちつき、ウイあり、祇園連のサービス等。

[#1字下げ]十一月十四日(月曜)[#「十一月十四日(月曜)」は中見出し] 下河原の宿、朝めし、注文して芋ぼうをとって貰ふ。やっぱり行って食べないとうまくないな。吉野氏やって来て丁寧な挨拶、一時すぎに出て、朝日ビルの講堂へ。吉野にたのまれた問題の会で、青年部・ガールスがやり、藤山・山野が呼びもの、僕も十五六分喋る、吉野大感激で男泣きした。会の後アラスカへ席が取ってあり、ポタアジュとチキンピカタ等食べる。座へ出る、今日も満員である、今回は大成功と定った。サンボアへ。山野・石田、野球ゲームでさん/″\十銭玉をなくし、明陽軒へ寄ってライスカレーを食ひ、帰る。

[#1字下げ]十一月十五日(火曜)[#「十一月十五日(火曜)」は中見出し] 北浜のつるやへ、日本油脂会社の重役によばれてゐるので出かける。今日は角座の小太夫を見るつもりで切符もとってあるのに、昨日の京都の会へ、ぜひ今日も出て呉れと電話、柳も腰が弱し、こっちも気が弱いので、いや/\乍ら行くことゝし、つまらぬ気持で、つるやへ。日本油脂会社重役てのが又、人をよんどいて手前の会社の自慢ばかりしてゐる。ぶつ/″\言ひ乍ら京都へ、朝日会館、入りもろくにない、一席くさりつゝやり、引き下ると親分がやたら礼を言ふ。ポケットへお車代二十円也がいつの間にか入ってたので尚くさる。四条の小さな洋食屋で食事し、大阪へ帰り、座へ。又々大入満員。ハネて又サンボア、紀の松てふ料理屋でよせ鍋が名物とあり、食べる。

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