十二月十七日(土曜)

[#1字下げ]十二月十七日(土曜)[#「十二月十七日(土曜)」は中見出し] セット十時からといふことで、撮影所へ行くと、大人数の御殿の場なので、ゴタついて正午開始。御殿、小笠原章二郎の家光公の前へズラリと並び、夕方迄に大分進んだ、夕食は食堂のハヤシライス。六時開始でその続き、反魂香を焚いて、五右衛門・弁慶・小町にナポレオンの霊が出るところ、終ったのが十時。「主婦之友」の記者が迎へに来り、大阪迄自動車で飛ぶ。南の本みやけが会場、曽我廼家五郎・泉虎・大磯に十吾・石川薫・エンタツ・アチャコ・五郎・雪江とメンバーはいゝが、五郎と十吾がうまく行かないとこへ持って来て、記者がてんでバカなので少しも話進まず、写真撮ったゞけで終り、自動車で京都迄飛ばす、クタ/\や。

[#1字下げ]十二月十八日(日曜)[#「十二月十八日(日曜)」は中見出し] 撮影所からの電話で三四時頃から来てほしいとのこと、ふらりと京極の方へ出て、コーヒーをのみ、撮影所へ。第一ステージで、ライトやキャメラを貸して貰ひ、正月の「遠山の金さん」の宣伝写真を撮る。待ってると、セットの都合で今日はもう無しといふことになった。又のびるのか! あゝ何ともハヤいやんなっちまふ。滝村と二人で、ギルビイへ行き、チーズ・トーストでウイをのむ。それから上七軒の石田民三のやってる家へ行く、のむほどに眠くなり、十一時頃ねる。

[#1字下げ]十二月十九日(月曜)[#「十二月十九日(月曜)」は中見出し] 十二時頃宿を出る。魚河岸のシーンで、呆れたことには、大きな章魚入道が、あばれ出して太助をしめつける、大久保が鎗で突くといふことになった。全く奇怪なシーンである。撮り終ると、オープンは終って、あとはセット。時間が大分ありといふので、アガった山野とアラスカへ行って食事、うまくないこと呆れるばかり。山野は嬉々として東京へ帰る。僕は撮影所へ引返して待機。夜は、川勝邸のレヴィウ・シーンから大久保の乗り込みといふところなのだが、特別出演あきれたぼういずから始まる、アガったのは十二時となった。あきれたぼういずをギルビイへよんで大いにハシャぎ、広千代へ行って又々のめやさわげ――一人で僕がはしゃいでゐた。

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