一月九日(月曜)

[#1字下げ]一月九日(月曜)[#「一月九日(月曜)」は中見出し]「都」に青々園の劇評が出た、「緑波は心配だ」といふ標題だ。此んな擽りばかりやってゐては、「心配だ」といふ好意のある見方である。金さんが羽織を早く脱いだ方がいゝとの評も当ってゐる、改めよう。川口松太郎から手紙、今朝の青々園の劇評に全く同感だ、もっといゝ脚本をやれと書いてある。五時半開演の今日から一回、「金さん」では一景で、羽織をぬいだ。お白州の場は、菊田が書き直し十四日あたりからそれをやることゝなる。ハネ十時。今朝へ、文芸部六人連れて行き牛肉を食ふ、ひどく寒い。

[#1字下げ]一月十日(火曜)[#「一月十日(火曜)」は中見出し] 南品川の海徳寺へ、芳村伊四郎の告別式へ行く。文芸部太田恒次郎の父である。ひどく寒い日、濠も池も氷一面。一時に帝劇のアトラクション「ミュジクパレード」を見に行く。練習充分で感心した。スターのゐないよさがあった。編曲指揮の服部良一に会ってホテルでコーヒーのみ、二時半文ビルへ、本年度から始めたダメ出し会、出席随意としたら十何人か集った。それから三信ビル地下の理髪へ寄り、座へ出る。ガールスの一人で故郷へ帰ってゐた雲井つばさ死去の報あり。大満員。憂悶のため舞台が不安でしょうがない。セリフなどどまついたりする。「遠山」どうも。「新婚」インテリ客となり笑ひ少くなった。ダッシー八田氏、横尾泥海男来訪。まっすぐ帰宅。 ダンスチームのハリキリ娘光芙美子ダンス中ハリキリすぎてボックスへ落ちる。而も怪我なし。こんなこともあり。

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