三月五日(日曜)

[#1字下げ]三月五日(日曜)[#「三月五日(日曜)」は中見出し] マチネーで十二時に竹川を出る。入りよろし。「大久保」を見た、アチャラカで面白い。「金色」壺が定って来たが、サトウの荒尾が何うにも御難だ、ところが夕刊の劇評はサトウが一番うまいと来たんで呆れる。外出の暇なく、親子弁当を、はかなく食べる。夜もいゝ入り。川口松太郎来り「ロッパの鶴八鶴次郎」は、菊田に書かせたいのだが、本人が「なアに書くよ、菊田は芝居を知らんから。」と言ふので仕方がない。夕刊の劇評二三出る。ハリキリボーイズの評判よろし。「ロッパ従軍記」を海軍省の連中来り見物、大体いゝらしい。ハネは十時二十何分。サンボアへのして、ウイをのむ。

[#1字下げ]三月六日(月曜)[#「三月六日(月曜)」は中見出し] 十一時すぎ迄ねる。女房と出て、北浜の野田屋で食事、うまくはない。それから国枝といふ理髪店へ。二時一寸すぎ、座員数名と御影の嘉納氏を訪れる。道場で試し斬りが始まる。藁の束をエイッ/\と切るのだ、僕もやったが、あんまり面白くはない。うなぎ丼を馳走になる。雨の中を自動車で阪急御影迄送られ、座へ。少々空席あり。女房、座へ来り一緒に竹川へ帰る。

[#1字下げ]三月七日(火曜)[#「三月七日(火曜)」は中見出し] 十一時近く起き、母上より送って下さった熱海の生椎茸を食べる、うまい。階下では喜多村・英が麻雀をやってゐる。こっちへは、堀井・伊東が来たので麻雀、ひたすら女房と僕が負け、伊東などホク/\。堀井と松竹座前のライオンで食事、変ってゝうまかった。座へ出る、いゝ入りだが多少空席がある。ハネは十時二十分。宝塚の欧州行き女生徒見物に来る。ハリキリボーイズ四人を連れてサンボアへ行き、飲ませる。帰ると、高橋の姉東京より来り居りたり。速水より電話あり、九日アラミス行定り、楽しみなり。

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