五月二十四日(水曜)

[#1字下げ]五月二十四日(水曜)[#「五月二十四日(水曜)」は中見出し] 七時起き、癖がついて辛くなく起きられる。が、起きてからが、一日中眠くていけない。ダットサンで砧へ。これが相当の苦しみ、肩は凝るし、よく揺れるし。昨日中止したバスの中のスクリーン・プロセスの撮影、スラ/\行かず、砧専属の役者達のセリフを入れるのゝ下手なこと驚く。停車場の改札口のところ、二カットでアガリ。三時すぎ。女房の歯医者帰りと待ち合せ、英太郎宅へ寄り、上京中の竹川・田中夫人と手合せ、負け。高橋兄の家へ。兄夫婦共に、偕楽園へ行く。今日はあまりうまくなし、老酒がもう無くなってる。十時半帰宅。

[#1字下げ]五月二十五日(木曜)[#「五月二十五日(木曜)」は中見出し] 今日はゆっくり寝てゐられるのだが、八時頃眼がさめてしまふ。一時に出て、徳山の家へ。八月出たくないとか言ってるさうで、こっちから乗込みの直談判だ。会へば何のことなく承知。文ビルへ。二時に皆集まり、月給を渡す。毎夕の中林が、何とかいふ年鑑へ入れと三十円とられる。四時半、演舞場の曽我廼家五郎見物、上山・女房と三人。五郎が全然元気がない、活気がない、いやな予感さへした。帰りに赤坂加藤へ寄り見舞して帰宅。

[#1字下げ]五月二十六日(金曜)[#「五月二十六日(金曜)」は中見出し] 今日でセットはアガる。九時頃砧へ。放送局の応接間と階段、硝子越しに放送室を見物する室。午前中三四カット。泣き乍ら室を出るとこが先で、泣くとこは後でやるんだから、気が入らない。昼食、二十銭の定食。午後はアフレコ、スクリーン見つめ乍ら色んな声を出す、これも終り、セットの模様代へで待ち。七時に出来上り、それから見物室。たゞ後姿のみ、屁みたい。九時終り、赤坂の加藤へ、今暁、伯母上死去のため、行く。十時半銀座へ。滝村への礼金をすませる。チャプリンの件、何しろ世界的な企画だから話が大きい。ウイ大分飲み、夜も更けた、二時すぎ寝る。

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