五月三十一日(水曜)

[#1字下げ]五月三十一日(水曜)[#「五月三十一日(水曜)」は中見出し] 十時起き、今日は本棚の整理をするので、大西が手伝ひに来る。芝居に関するもの、随筆、ユーモア物と分けて並べる。昼頃、大庭が来り、皆で食事し、又続ける。脚本類も一とまとめにして、四時すぎすっかり済み。と急に天ぷらが食ひたくなり、女房と新宿へ出て、天兼へ行く。飯二杯とえび六本その他食ったが、うまくないので中村屋へ行って、ボルシチを食べ、紀国屋書店で新刊三冊買ひ、引っ返した。床をしいて読書。竹内逸の「浮世散見」が、ちっとも娯めず、戦ひ読んだ。[#改段]

[#3字下げ]昭和十四年六月[#「昭和十四年六月」は大見出し]

[#1字下げ]六月一日(木曜)[#「六月一日(木曜)」は中見出し] 十時に「ロッパの子守唄」のラッシュ全部試写するといふので、砧へ出かける、ひどい雨である。一個所、かなりくさい芝居をしてるとこあり、然し泣かせるにはいゝ。全体としては、やっつけな、ラフなものだが。三益が映画には全く駄目だ。終ると赤坂の加藤へ、初七日故一寸寄り、文ビルへ。名物食堂へ寄って、天ぷらを食ふ。何処のよりも此のハゲ天がうまいと思ふ。文ビルへ座員集合し、今日より「太平洋行進曲」のけい古。友田純一郎・島村竜三・堀井とで一荘やり、アイコ。七時、青山のいろはへ。「子守唄」スタッフ招待、ブラック・アンド・ホワイト一本持参、余興に、斉藤・阿部のまねなどしてると、酔っちまひ、十二時近くに帰宅せり。

— posted by id at 09:37 am  

T: Y: ALL: Online:
Created in 1.9953 sec.

http://ebook-my-home.com/