新ベニスの商人

寓話詩  ――新ベニスの商人――

米屋は言つた ―一升だけなら売りませうしかし、と彼は舌なめずりして ―一升の代金のほかに 貴方のモモの肉も一片下さいそこで聖人は米を受け取つて ―よろしい、肉をあげませう しかしせめてこの米を炊いて 喰ふ間だけ御猶予ください聖人は米の袋を抱へて...

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大弓場の詩

大弓場の詩

的は少なく矢数は多くあたる筈だが当らない心のくるひ手足のくるひねらつてうてばはずれるばかり心も空にあらぬことをば考へてヒョウと放せばみごとに金的あゝ、人生はとかく皮肉な弓の的

小松の新芽  ――北海道に帰つて――

私はふるさとに帰つて手痛いほどに自然の...

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作家トコロテン氏に贈る

作家トコロテン氏に贈る

思ひあがつた血走つた眼でみるみるうちに人生の疑ひを解きほどしいとも見事に書きあげた詩や小説なんと嘔吐する程の数で糞尿のやうに嫌悪されつつ世間の中に撒きちらされてゐることかこれらの書きものの氾濫は一層国民の気持をコジらして手で書かれた言葉が口から吐かれる言葉よ...

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